#25 ロマンティックに生き延びろ

出品作家:烏亭 KARASU-TEI (烏山秀直+東亭 順)

文章:齋藤浩太(音楽家)

企画:東亭 順烏亭 KARASU-TEI烏山 秀直


会期:2021年10月30日(土) – 11月28日(日) / 土日祝日のみ開場 14:00-18:00

 展示という形で作品を世に問うにあたり、美術家は幾つもの作品や展示プランを描き出しては実行

​協力:(株)酒井一吉事務所 陶山美術鋳造所

詩が抹殺されつつある昨今である。
詩とは人間的な営みであり、虚無に向かって投げ出された手だ。
揺れる境界線上で反復されやがて消えていく。
そこには答えも結果もない。過程があるだけだ。
今、誰もがそれを避け、その抹殺に加担している。
烏亭の作品は、最終形態へと向かう過程そのものである。
提示される単純な現象が持続あるいは反復し、展示の終わりとともに中断される。
無数の切り花がアレンジされた花輪に空隙が生まれ、死が優雅に侵食する。
軌道上を廻りながら燃えては消える蝋燭から蝋が滴り、
残滓とも新たな生命ともつかぬ無様な塔となってわずかずつかさを増す。
それはどこか祈りに似ている。
祈りは繰り返されることで強度を増していき、
ある地点を過ぎれば意味を失いただの歌や叫びのようなものとなる。
我々は今日も不在と対峙することになるだろう。
だが、歩いていかねばならないのだ。
揺らぐ境界線の上を、祈りを口ずさみながら。

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